日本の誇るべき伝統技術「組紐」

組紐の歴史は古く、奈良時代から始まり、高等な服飾品、懸守り、鎧紐、調度品など様々な点で使われてきました。
世界各地の文化圏ではおおよそAD500年ごろで成長を止まってしまった紐の文化・技術が、日本では特異的に発達しました。
日本人の気質である、精緻さ、色彩感覚が紐の性質と融和した結果、過去の「つくり手」により作り上げられ、優れた創造的な意匠の組紐技術が現代でも引き継がれております。
組紐の用

組紐はその時代時代に合わせて用をなしてきました。奈良平安時代であれば、儀礼経典や懸け守りなどの装飾、鎌倉室町時代であれば鎧紐、江戸時代であれば刀の下げ緒、明治以降は着物の帯締めといった形で、様々な使われ方をされました。
しかしながら現代では着物の需要減少と比例し、帯締めの需要も減ってしまっているため、組紐の良さに触れる機会が失われてしまっているのが現状です。
色の力

組紐を構成する要素として色は非常に重要な役割を担っています。
日本の四季を基礎とした、様々な自然の色を過去のつくり手は苦心して表現してきました。
現代でこそニュアンスカラーなど中間色は流行しましたが、それよりはるか昔、江戸時代でも四十八茶百鼠といって、グレー系の微妙な色彩の差を日本人は楽しんできました。そしてその色彩の由来も儀礼、縁起、文化に根差し、非常に奥深いものです。
伝統技術をより多くの人へ届けるため

当ブランドの目標とするところは「100年先に文化を繋げる」とし、組紐の技術、文化を再び認知を広げ、多くの人に知っていただくことを願っております。
その中で、過去の伝統色や、縁起モチーフを現代的な解釈で再構築したデザインを提案いたします。